せっかくこだわって注文住宅を建てても、コンセントの数が足りなかったり、位置が合わなかったりすると、住み始めてから不便を感じやすくなります。後から増設するのは手間も費用もかかるため、最初の設計段階でしっかり考えることが重要です。本記事では、失敗しやすいポイントや部屋ごとの考え方、後悔を防ぐコツを紹介します。
家づくりで電源計画が大切といわれる理由
家の使いやすさを左右するのは、間取りだけではありません。電源の取り方ひとつで、家事のしやすさや安全性まで変わってきます。ここでは、なぜ最初にコンセントについてしっかり考えるべきなのか、その理由を見ていきます。
あとから直しにくく費用がかかる
コンセントの位置を変えるには、壁や床を開けて配線をやり直す必要があります。軽い模様替えのようにはいかず、工事が大がかりになるため、想像以上の費用や時間がかかることも少なくありません。とくに水まわりや屋外は工事が難しくなりがちです。最初に使い道を考え切れていないと、住んでから「やっぱりここにも欲しかった」と後悔するケースが多く見られます。
家具や家電の置き場に影響する
コンセントの位置で、置ける家具や家電が決まってしまうことがあります。たとえば、せっかく選んだソファや棚がコンセントをふさいでしまい、使えなくなることも考えられるでしょう。延長コードに頼る暮らしになると、見た目がごちゃつくだけではなく、掃除もしにくくなります。配置を考えずに決めると、生活動線に無理が出てしまいます。
快適さと安全性の両方に関わる
必要な場所に必要な数があると、毎日の動作がスムーズになります。逆に、足りないとタコ足配線になりやすく、熱がこもって火災の原因になることもあります。このようにコンセントの配置や数は、見た目のきれいさだけではなく家族の安全を守る意味でも、大切な計画といえるでしょう。
暮らしやすさを高める配置と数の考え方
どの部屋にどれぐらいコンセントが必要なのかを考えることが、失敗しない第一歩です。部屋ごとの使い方をイメージしながら、必要な数と場所を検討していきましょう。ここでは、コンセントの配置や数の考え方の基本を紹介します。
リビング・ダイニングの考え方
テレビやゲーム機、インターネット機器など、電源を使う場面が多いのがリビングです。掃除機や加湿器、スマートフォンの充電なども考えると、余裕をもった数が必要です。
また、ダイニングではホットプレートやノートパソコンを使う機会もあります。壁だけではなく、床に近い位置にもあると配線が邪魔になりにくくなります。
キッチンは家電の種類を意識する
キッチンは消費電力の大きな家電が集まる場所です。冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器など、同時に使うことも多いため、差し込み口の数だけではなく、電気の流れにも配慮しましょう。さらに作業台の近くにあると、ミキサーや電気ケトルを使うときに便利です。位置が悪いと、延長コードが作業スペースを占領してしまいます。
寝室や子ども部屋も油断しない
寝室では照明やスマートフォンの充電など、意外と電源を使います。最近では、プロジェクターなどを寝室に置いている人も少なくありません。そのため、コンセントがベッドの周辺にあると、立ち上がらずに操作できます。
一方、子ども部屋では、成長に合わせて使う物が変わります。最初は少なくても、将来的に必要になることを考えて設置すると安心です。
後悔しないために押さえておきたい工夫
「こんなはずじゃなかった」を防ぐためには、いくつかのコツがあります。ここでは、設計時に意識しておきたいポイントを見ていきましょう。
使う家電を書き出して考える
部屋ごとに、使う予定の家電を紙に書き出してみましょう。現在使っている物だけではなく、今後増えそうなものも想定しておくことをおすすめします。同時に使う場面を想像することで、必要な数が見えてくるでしょう。
家具の配置を事前に決めておく
設計図の段階で、テーブルやソファ、ベッドの位置を決めておくと失敗が減ります。実際の大きさに近い寸法で考えると、コンセントが隠れないか、コードが邪魔にならないかを確認できます。
掃除のしやすさも意識する
掃除機のコードが届くかどうかも大切です。廊下や階段など、見落としがちな場所にもあると移動が楽になります。また、充電式の掃除機でも、置き場所の近くにコンセントがあると便利です。
テレビまわりは余裕をもたせる
テレビの本体だけではなく、周辺機器の設置も考えましょう。将来的に機器が増えることも多いため、少し多めに設けておくと安心です。配線をまとめるスペースも確保すると見た目が整います。
屋外や収納の中も忘れない
庭の照明や電動自転車の充電、物置の中で使う機器など、屋外や収納にも電源が必要になることがあります。「あんまり使わないからいらないかな」と思い込まず、暮らしの場面を細かく想像することが大切です。
まとめ
コンセントの計画は、住み心地を左右する重要なポイントです。数や位置をなんとなく決めてしまうと、後で不便を感じる原因になります。設計の段階で、使う家電や家具の配置、将来の生活まで想像しながら考えることで、失敗を減らすことができます。自分たちだけで判断が難しい場合は、実績の多い工務店やメーカーに相談しながら進めると安心です。プロの視点を取り入れつつ、家族の暮らし方に合った計画を立てることで、長く快適に過ごせる住まいにつながります。